投資の教科書

株式投資20年の投資家が語る 絶対に知っておくべき投資の真実

*

アメリカがひきこもると日本は中国のものになる?!(2)

 


 前回の続き。前回の最後に、

 オバマ大統領は、軍縮を進め、世界に展開する米軍を国内に撤退させ、経済成長に全リソースを集中させるつもりだ。逆にいえば世界のことなどどうでもよい。かつてのモンロー主義(知らない人は調べてね)に逆戻りだ。
 しかもアメリカにはこの動きを一気に加速させるロケットまで持っている。それは石油の自給だ。

 と書いた。タイトルの「アメリカのひきこもり」っていうのは、モンロー主義のことを指している。でもってそれは石油の自給により加速されちゃうかもね、っていうところで前回は終わったのだが、今回はその石油(自給)の話。

 2012年11月に国際エネルギー機関(IEA)が、アメリカが近い将来、世界最大のエネルギー産出国になる見通しだと発表した。

 シェールガス(地下の岩盤から取り出す石油ガス)の開発が進展することによって、アメリカは2020年半ば頃までに世界最大の石油生産国となり、その後2030年ごろまでに純輸出国になると予想。

 アメリカは世界最大のエネルギー消費国であり、現在全体の20%を輸入しているが、ほぼすべてのエネルギーを自給自足できることになる。

 企業の動きは早く、これを見越してエネルギー確保が容易なアメリカに生産拠点を移す動きがすでに加速している。

 米化学大手ダウ・ケミカルや英蘭ロイヤル・ダッチ・シェルなどが大規模なエチレン工場の建設を計画しているほか、三菱ケミカル、旭化成、クラレなど、日本の化学メーカー各社も相次いでアメリカでの工場建設を検討している。

 勘のいい人は、ここでアメリカがひきこもりそうだとピンときただろう。

 そもそも、アメリカが覇権国家として強大な軍事力を維持してきた理由は以下の2つだ。

 (1)石油の安定的な供給源を確保するため
 (2)米国企業が世界の主導権を握る石油産業を通じて世界に影響力を行使するため

 しかし、アメリカがエネルギーを完全自給できるとなると、(1)の理由は必要なくなる。

 イラク戦争はイラクの石油資源を確保する目的があったといわれているが、(2)だけの理由ならばあれだけの戦争を起こすメリットは少なくなってしまう。

  オバマ大統領が再選されたことで、米国の軍事費削減と世界の警察官からの「撤退」はさらに加速すると考えられる(→すぐには役に立たない話。でもいつか役に立つ話シリーズ1:アメリカがえらいことになっているぞ(後編)参照)。

 ここで石油の自給が可能になれば、この動きに弾みをつけるだろう。

 一方、日本は石油の自給はほぼゼロ。すべてを海外からの輸入に頼っている。と、当たり前のように「全部輸入している」なんて言っているが、石油の輸入ってそう簡単なことじゃないんだよね。

 アメリカがひきこもっちゃうと、日本の石油はどうなっちゃうんだろうね。で、中国のものになるのか・・・って話が飛びすぎなので、その間の話は次回に。

【関連サイト】
お金持ちへの取材で明らかになった、お金持ちになるための法則
なぜあなたは出世できないのか?
起業・独立で成功するために知っておくべきこと
放射能から身を守る食品ガイド
記事にできないホンネを集めた脱力系裏ニュースサイト

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