投資の教科書

株式投資20年の投資家が語る 絶対に知っておくべき投資の真実

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シャープ周辺の怪しげな動き~ホンハイと提携せず、公的資金投入か(前編)

 

 しつこいが、またまたシャープの話。
 週末から今週にかけて、シャープの周りでなにやら怪しげな動きがあるので、ちょこっとまとめてみた。ただし、真偽不明の話もある。大きくは下記の3つだ。

 ①シャープの筆頭株主が野村證券に(その前はモルスタ)【EDINETに情報あり】

 ②経産省主導で企業再生支援機構を通じてシャープに公的資金投入か?【噂?】

 ③IGZOの技術供与巡りホンハイとの交渉難航、先週のトップ会談実現せず【産経新聞】

 まず、①の筆頭株主については、EDINETに大量保有報告書が掲載されているため、「一応」ウソではないという前提で話を進める。これによると、シャープの筆頭株主は8月中旬にモルガン・スタンレー(など)となったのだが、8/31には野村證券各社(野村アセットなども)に変わった。

 このことで一部では憶測が飛び交っている。ズバリ野村の空売り&MSCB(転換価格修正条項付転換社債)の発行だ。

 どういうことか簡単に説明しておくと、シャープはCBの発行で大量に資金が調達できる。野村はいずれ株に転換するわけだから、増資になる。つまり返さなくてよい。野村はMSCBの引受手数料に加え、空売り分とMSCBの転換価格との差分で丸儲けだ。これでシャープと野村はどちらもハッピーでめでたし、めでたし。なわけがない。

 ここまででわかると思うが、大損をする人が一人いる。既存の株主だ。このケースの場合は(というよりMSCBを発行する多くの場合)、株価が下落したほうが得ということになるし、大量の転換により株の希薄化が進む。

 ということで、MSCBは経営危機に陥った企業の「最後の手段」とも「禁じ手」とも「麻薬」とも言われてしまうのだが、さて、シャープの場合はどうか。今すぐシャープが飛ぶかどうかは資金繰りの問題であるため、どんな手を使っても資金調達ができればひとまず安心だ。来年のCBも無事償還されるかもしれない。

 既存株主にとってもこの際株価が下がろうが、会社が持てばよしとする考え方もある。今すぐ紙切れになるよりましだ。飛ばないとなれば、株価だってこれから上がるかもしれない。

 ただ、シャープが今後何で稼いでいくのかまったくプランがない場合、ただ食い潰して終わるだけ、つまりちょっと延命させただけになってしまう。

 この、野村カラ売り&MSCBは噂レベルの話ではあるが、もしそうなら目先一安心。空売りで暴落したところで買えば儲かるかもしれない。
 ・・・いや、でも野村のファンドで持っているシャープ株を自分で(證券が)買い取ってしまっただけかも。で、いつの間にか筆頭になっていた、なんてつまらない話だったりして。

 ②の公的資金投入の話は真偽不明だ。ある経済ジャーナリストのブログで、経産省OBが語ったとされている話(の一部)だ。もしこの話が本当ならホンハイとの交渉が難航しようが、提携が実現しなかろうがもうどうでもいいでしょ、ってことになるが・・・続きは次回に。

【関連サイト】
お金持ちへの取材で明らかになった、お金持ちになるための法則
なぜあなたは出世できないのか?
起業・独立で成功するために知っておくべきこと
放射能から身を守る食品ガイド
記事にできないホンネを集めた脱力系裏ニュースサイト

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