投資の教科書

株式投資20年の投資家が語る 絶対に知っておくべき投資の真実

*

リスクは取れ。ただし原則1つだけ。

 

 前回までの話と少し重複するが、現在の状況でも経済理論でも何でも単純化すべきという話は、リスクの取り方にもあてはまる。

 フツーの投資家が投資をするのなら、商品は単純なほうがよい。いくつもの商品や手法が混ざり合っている投信や仕組み債のような商品よりも、株や債券のほうが単純ということだ。これはわかりやすいだろう。

1社の株も複雑な商品?
 それならどこか1社の株を買えばよいのか?というと実はそうでもなかったりする。話が矛盾していると感じるかもしれないが、単純化のプロセスにはもう1つある。念を押しておくが、何事も単純化するという基本的な立ち位置は変えてはいけない。

 ここで、1社の株、たとえばアップル株を買うことを考えてみる。アップル株がこれからもっと上がるのか?という話は実は複雑だ。それには色々な要素が入ってくるからだ。

 新興国の需要やシャープやホンハイなどの部品供給、経営陣の人事、新製品のスペック、グーグルの動向だって重要だ。実は1社があがるか下がるか考えるのは大変なのだ。

 つまり、ある1つの会社に賭けるとなると、かえって状況が複雑になってしまうことが多い。だから、これらの要素を分析して単純化できるかどうかで買う・買わないの選択をしたほうがよい。

日本の電機メーカーの場合
 逆に単純化できるときもある。時期や業界によるが、たとえば今なら日本の電機メーカーだ。ただ、これは、もし日本は製造業の国で製造業に投資しようと思うなら、という前提の話だ。

 日立は過去調子に乗って総合メーカーになろうとしたが大失敗した。しかしうまい具合に追い込まれたため、ハードディスク事業も売り、ただの地味な重電屋に成り下がった。これで最高益を叩き出してある意味復活した。今のシャープとは対極だ。

 シャープも追い込まれてきたのだから、ガンガンリストラして事業を縮小するか、リストラできないなら、下請けに徹するかの選択の時だ。話は少しそれたが、要するに成り下がった企業の株を買えばよいのだ。商売は単純なのが一番だ。

 この理屈で言うと、今何をしたいのかわからないパナソニックやソニーを買ってはダメとなるのだ。しかも、パナやソニーは日立にはなれない。日立はブランド力はなかったからあきらめもついただろう。しかし、パナとソニーのブランド力は絶大だ。両者には失うものがあるのだ。2社の復活はプライドを捨てられるかどうかにかかっているのだが、とにかく今は読めない。というか復活も危うい。ということで手を出してはいけないとなる。

 このように、話が単純化できるときは1社の株を買うことが容易になる。ただ、前回も言ったが、ここまで単純に話を落とし込めるかは、普段からそのクセをつけているかどうかにかかっている。

 1社の株を買わないとしたら何を買う?
 話は戻って、1社の株も複雑で買えないとしたらどうするか?絶対に当たるという方法はないが、二者択一できるものに賭けるのが最も単純だ。これなら「どちらか」なのでわかりやすい。たとえば前回述べた「インフレorデフレ」などだ。予測することはできないが実に単純だ。

 しかもどちらかに賭ける投資というのは、なぜ間違えたかも後でハッキリわかる。検証がしやすいということだ。投資で成功するためには、エラーを少なくしないといけない。その意味でこの検証という作業がとても重要なのだ。

 そしてインフレになると思えば黙ってリートでも買っておけばよい。リートは投信ではあるが、不動産オンリーでわかりやすい。ここで初めて投信が選択肢となって登場する。投信がすべてダメだと言っているわけではないのだ。わかりすければそれでよいのだ。

 投信でわかりやすいものは、リートとインデックスものだけ。インデックスものは日本経済全体を表していると言ってよく、個別企業のリスクを取らなくて済む。ということで、これは単純な商品という理解でよい。

 賭けなければならないのはいつだって同じだ。しかしやみくもに賭ければよいというものではない。動くと思ったときに要素を少しでも削り落とせるかがポイントなのだ。

 最後に言っておくと、しつこいが言っておくと、ここではインフレになると予言しているわけではない。日立を買え、リートを買え、インデックスを買えと推奨しているわけでもない。買って損をしても私に責任はない。ただし、買って得をしたら御礼はいつでも受けつける。

【関連サイト】
お金持ちへの取材で明らかになった、お金持ちになるための法則
なぜあなたは出世できないのか?
起業・独立で成功するために知っておくべきこと
放射能から身を守る食品ガイド
記事にできないホンネを集めた脱力系裏ニュースサイト

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